彼が嫌いだったはずのネクタイを締めた日。

あの日から3ヶ月が経った。

 

真実を知った月曜、誰もが信じられなかった金曜、噂に翻弄された土曜、そして、来て欲しくなかった日曜日。

 

今でもあの時は地獄のような日々だったと思うし、思い出すと心臓のあたりがぎゅっと苦しくなる。

 

そして、あの時まだ現実味がなかった、「7人の関ジャニ∞の最後」を、もう見届けてしまった。

 

最後まで、すばるくんには会えなかった。

生の彼に歓声を送ることも、目の前にいる彼に泣くことも許されなかった。ただ、散らかった部屋のテレビの前で、咽び泣くことしか出来なかった。

私たちはこんなにすばるくんが、関ジャニ∞が大好きなのに、他の人を好きな人たちがすばるくんの、7人の見納めに立ち会えてる。そんなどうしようもない嫉妬に、今でもとち狂いそうになるし、やるせなくて悔しい。

それでもすばるくんは、どこまでもアホで、あの週刊誌を嘲笑うように最後までド下ネタで、お腹が痛くなるほど笑わせてくれたし、最後に私たちのことを呼んでくれた。いつものように、いやいつも以上に、愛情を込めた叫びを、目の前のカメラの向こうにいる私たちに届けてくれた。最後の最後に。

そんな1週間だった。

私は子どもみたいに泣いた。夜中だとかそんなことも気にせずに、わーわー声を上げて泣いた。

悲しいからじゃない。寂しくてどうしようもなくてやるせなくて悔しくて、泣くことでしか感情を片付けることができなかったから。

あの日から、自分なりにカタをつけていたつもりだった。すばるくんには頑張ってほしい。海外から戻ってきたら今以上の笑顔で、6人と1人で、向かい合ってほしい。自分なりに7人の新しいカタチを夢見ることで心の整理をしてきたつもりだった。

でも、すばるくんが大阪ロマネスクの歌いはじめた瞬間、私がつい零した言葉は

「行かないで」

だった。

 

どうしようもないヲタクだよなー!

すばるくんが大きく世界に羽ばたいてほしいだなんて、恵比寿にあった七夕飾りに吊るして、星になんか願いを託して、数日後に出た言葉が「行かないで」だなんて。

でも、関ジャニ∞は私の失いたくない青春なんだもの。

私の原動力だし、彼らの事なら真剣になれるし、彼氏と別れることだって出来る。そういう人たちなんだもの。この7人は。

 

私はまだまだ新規だし、きっとこの先も永遠に新規だけど、彼らに関することは時間の許す限りよく見てきたつもりだし掘り返せるだけ掘り返したつもりだ。

だから、あの会見ですばるくんがネクタイをちゃんと締めていたことで、私は全てを悟ってしまった。

今まで他の6人が全員ネクタイをしている衣装でも、すばるくんだけがネクタイのない衣装だったり、ゆるく結んでいたり。

もちろんちゃんと締めている衣装もあるけど、どこかで公言していたはずだ。ネクタイは締めつけられてる感じがしてあまり好きではないと。今となってはソースを探そうとしてもなかなか見つけられないので失念したことが悔やまれるけど……

そんな彼の、シンプルなダークスーツにネクタイ。それに準ずる他の6人。

これはどうしようもない。抗えない。

そう思ったはずなのに。何を呟いているんだろう。何に抗おうとしているんだろう。泣き止んだあとにそんなことを思い出して、虚しさでいっぱいになった。

 

でも、

亮ちゃんはレンジャーで、「次のステージしか見据えてない」と言った。力強くて頼もしい言葉だったし、関ジャムの生放送中にも随分しっかりとしたコメントをしていて、Twitterのタイムラインもザワついた。

そんな亮ちゃんが番組最後に見せたのは、涙と、「寂しい」という言葉だった。

これにどれだけ救われただろう。

身近にいる彼らの中から、飾り気もなく寂しいって言葉が出てくるなんて。

当の本人はそれを悔しがっていたけど、私にとっては救いでした。彼らも寂しいんだ、寂しいのは私(たち)だけじゃないんだって思えたから。

 

大倉は、前日のラジオで、素直な気持ちやありのままの今を話してくれた。その上で、「泣いたらごめんね」なんて言っていたけど、実際始まったら眩しいくらい笑ってて、楽しそうで。

「あの日交わした約束をずっと覚えているから」と歌いながら、すばるくんの背中を指した。

それで私の涙腺がもう仕事をしなくなったのだけど、すごくエモくてよかった。

 

他にも各メンバーに色々と思うことはあるけど、やっぱり私は村上担なので、どこまでもMCとしての立場を全うする村上さんに、どこか心配してしまったし、どうか無理しなくてもいい場所があればいいなと思うばかりだった。

 

すばるくんが最後の週のレンジャーだって、みんながそれぞれの想いをたくさん綴ってくれていて、全部に泣いたし、やっぱり感情に蓋をする自担にもどかしさを感じつつも、この事実に向かって彼らは彼らなりに私たちへ気持ちの整理の場も、共感も、次に向かうために必要なありとあらゆるプロセスも可能な限り与えてくれていたし、導いてくれていた気がする。

 

 

昨日。

関ジャニ∞は6人として再スタートを切った。

 

飛行機の遅延とか、グッズ列の混雑とかでとんでもなくギリギリだったけど、6人のスタートをこの目に焼き付けることができた。

 

亮ちゃんは変わらない可愛さもあったけど、フロントマンとして引っ張っていこうという気概のようなものを感じた。

横山さんは懐深くて、全てを受け止める覚悟のようなものを垣間見た。相変わらず村上さんのことを意識し過ぎるところも最高に良かった。

丸山さんはすばるくんの代わりのように「エイター!!」と沢山叫んでくれた。ミスしてすごく悔しそうに顔を歪ませたところは何故かとても印象的だった。

やすくんは色々あったし、一人動けなかったりしてもどかしそうではあったけど、喋るたびにドームの空気が平和になるし愛が満ち溢れていた。

大倉は、ドラムを叩きながら歌うパートがかなり増えた。それでも乱れることがないのはやっぱり成長の証だと思うし、個人的に嬉しい。あと顔が良い。

そして、村上さんはちょっとワガママ言っててほんとに良かった。自分が聞きたいこと聞いていいんだよ。最後の挨拶だって、テレビの時とは違う、なにか今まで思ってたこと、ライブで感じたこと、もちろん言葉選びは変わらずフラットだったけど、ネガティブな感情も少し見えた気がして、ほっとしたし、やっぱり媒体を通すよりも生の声のほうがいいなって思えた。

発表された新曲は、ライブを通して見て、私が彼らから感じたことをそのまま歌詞にしたような曲で、めちゃくちゃ泣きもしたけど、何かすごく晴れやかな気持ちでドームを後にすることが出来た。

 

 

彼が嫌いだったはずのネクタイを締めた日から3ヶ月。

6人でも、大丈夫。

そう思わせてくれた。

私たちが声を届ければ、彼らは倍にして返してくれる。力に変えて、大きくなっていく。それが関ジャニ∞だ。

きっとそれは、すばるくんの心にも刻まれていると思うし(思いたいし)、何年先になるかなんて分からないけど、また逢える日があれば見届けたい。

それまで私は、どちらにも大きな声を届けていくことを、ここに、誓います。

 

 

 

 

止まらない思い 抱いて

慣れない風に吹かれ

降り出す雨に打たれて

始まるんじゃない 始めるんだぜ!!

 

本当 本当 夢じゃなくて

終わらない旅を続けよう

難しい事は後にして

始まるんじゃない 始めるんだぜ!!

 

また逢えたら歌おう リズム刻んで踊ろう

また逢う日を歌おう いまを刻んで行こう